2019年02月25日

煎餅屋さんから学ぶ

自宅から歩いて15分ほどのところに手焼きの煎餅屋さんがある。
表通りでない小さなお店だったが、繁盛して表通りにも店を出し、御客もさらにたくさん来るようになった。
手焼きなだけに高価だが美味しい煎餅でたまに買いに行った。
店は家族を中心にやっている感じで、少し気になる点もあったが、いつも親切で気持ちがよい対応をしてくれる。
11時から店が開くので、開いた時はもちろんまだたくさんの煎餅がおいてある。
夕方は行ったことがないので分らないが、開いて早い時間に行くので煎餅がないということはもちろんない。
ところが、一昨日11時に行ってみたらなんと欲しい煎餅が棚にほとんど並んでいない。
きっとまだ店を開いたばかりで煎餅を並べるのが遅くなったのだろうと思い店主とおもわれる男性に聞いた。
棚の名札をみて、
「あのー、この煎餅はありますか?」
「いや売れ切れでないんです。一ヵ月待ちとなります」
「一ヵ月待ち?・・・、お宅でつくっているんですよね?」
「はい、でも一ヵ月待ちとなります」
「テレビで放映されて、インターネットの注文が多くて一ヵ月待ちなんです」
「え、インターネット?」
私はインターネットで販売しているのを知らなかったので、そういうことか、と一ヵ月待ちの意味を漸く理解した。
「でも、お店にないって残念ですね。たまに楽しみに買いに来ていたのですが・・・、これからもないんですかね」
「今朝も3時までつくっていたのですが、間に合わなくて(少し自慢そう)・・・すみません」
「私のように他にも店に買いにくる人はきっと残念がるでしょうね」
「テレビの反響がすごくて、特に外人に人気なんです!」
「それは嬉しい悲鳴ですね。でも、残念ですねお店にないのは・・・」
「はい、気をつけるようにします」
こんな会話だった。
せっかく来たのに仕方ないな、と思いながら店を後にした。
歩きながら考えた。そして、気になる点があったのはこれだったと気付いた。
お店が繁盛していく中で、家族だけではやりきれなくなりアルバイトと思われる店員も徐々に増えていた。
それは当然のことであるが、やはり家族と思われる人の対応とは差があった。
しかし、今度は店を開いた時に商品がない、ということは?・・・。
商売とは難しい。
売れ過ぎて商品がないということは、今までその店の煎餅を贔屓にしてきた客を失う可能性が高い。
生産と販売の難しさである。生産能力を十分高めてから販売をするには大きな投資が必要になる。
もし売れなければ、経営が大変になる危険性がある。
また、売れ過ぎて生産が間に合わなければ、お客を失う可能性があり、無理に間に合わせれば品質に問題も生じる。
小倉さんは、「サービスが先で、利益は後」という考えでクロネコヤマトをつくってきたというが、
「言うは易く、行うは難し」である。
しかし、その「言うは易く、行うは難し」を憲法として経営しなければ本当の信用、信頼は生まれない。
煎餅屋さんから学んだ貴重な教えを大切ににして、一歩一歩丁寧に歩んでいかなければならない。






posted by kurihara at 05:31| 東京 ☀| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする